パルシステム東京 活動報告

自分の力で再び立つための「おじぎ体操」とは?【生協10の基本ケア 生活リハビリ講座 開催報告】

皆様、こんにちは。パルシステム東京 上町陽だまりの芝原雅博です。

先日、「生協10の基本ケア セミミドル研修 生活リハビリ講座」にて、講師を務めさせていただきました。受講生の皆様も熱意を持って参加して下さり、無事に講義と実技指導を終えることが出来ました!

 

生協が目指す「ふつうのくらし」とは

講義の冒頭では、「生協10の基本ケア」の根幹である「尊厳を護る」「自立を支援」「在宅を支援」という3つの柱についてお話ししました。

私たちが目指す介護は、「できないことをしてあげる介護(補う介護)」でのみを提供するのではありません。

利用者様が人間としての誇りを持ち、最期まで自分らしく生きる「ふつうのくらし」を実現するために、「ひとつずつできることを増やす」ことにこだわっています。

今回の研修では、できないことに目を向けるのではなく、この先のくらしや目標に向かって支援する大切さをお伝えするため、具体的な事例を交えながらお話しさせていただきました。

 

介護の基本となるバイオメカニクスと生活リハビリ

身体の自然な動きを理解するために、「支持基底面」や「重心」、「慣性の法則」といったバイオメカニクス(身体運動学)の基礎を解説しました。

言葉だけでは伝わりにくい部分もあるため、私自身がジェスチャーを交えながら実演し、また受講者の皆様も一緒にその場で動いてみることで、テキストの理解を深めていきました。

生活リハビリの重要性についても触れました。

高齢者の方には筋トレのように、大きな負荷をかけることが難しいため、日常生活の動きの中で、小さな負荷をより多く実施することが大切です。

 

実技指導:おじぎ体操・お尻上げ体操

後半は、いよいよ実技指導です。テーマは「おじぎ体操」「お尻上げ体操」。

冒頭で、私の方から「自然な立ち上がり・座り方」を実践し、重心の動きやどこの筋肉(重力に逆らい、立ち上がるための「抗重力筋」など)を活用しているかを視覚的に確認していただきました。

▲立ち上がる時は 下肢の筋肉だけでなく、腹筋・背筋を使って必ず「前かがみ」になります。

この「前かがみ」の姿勢をしっかりと自覚するのが大切です。

 

この2つの体操は、自分の力で立ち上がり、歩いたり「ふつうのくらし」を取り戻したりするための大切なステップとなります。

 

1.足の裏でしっかりと踏ん張る感覚をつかむ

立ち上がるためには、足の裏にしっかり体重を乗せることが必要です。おじぎをして体を前に倒すことで、足の裏に体重がかかる感覚を自然に思い出すことができます。

2.立ち上がるときの自然な「前かがみ」を練習する

人間が椅子から立ち上がる時、必ず一度「前かがみ」になります。机などに手をついておじぎをすることで、人間が本来持っている自然な立ち上がり方を安全に練習します。

3.立つために必要な筋肉を無理なく鍛える

立つためには全身の筋肉が必要です。特別な器具を使わず、この体操を繰り返すことで、無理なく必要な筋肉を鍛えることができます。この日々の繰り返しが、「ふつうのくらし」を取り戻していくことに繋がります。

実技演習では、立ち上がる介助をする際に、お尻の一番下にある骨(坐骨結節:ざこつけっせつ)を支えるポイントなどを、ジェスチャーを交えて説明しました。

「なぜその介助が必要なのか」という根拠を、一つひとつ言語化してお伝えするよう心掛けました。

 

終わりに

今回の講師経験を通じて、私自身も「生協10の基本ケア」の奥深さと、それを人に伝えることの難しさ、そして楽しさを改めて学ぶことができました。小さな気づきを大切にし、利用者様が主体となって生活を再建できるよう、これからも皆様と共に考え、支援していきたいと思います。

パルシステム東京 上町陽だまり

施設長 芝原雅博

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