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【実践事例報告♪】生協10の基本ケア指導者交流会・事例報告会

パルシステムでは、「ふつうのくらし」を取り戻す自立支援介護「生協10の基本ケア」を習得するための独自研修制度を設けています。
5月15日(木)に指導者クラス(セミトップ・トップ)の交流会とトップ認定者が実践した事例報告会を開催いたしましたので、その様子をご報告させていただきます♪

前半の指導者交流会では、冒頭にパルシステム連合会 総合福祉事業推進室沖倉室長より「パルシステムグループにおける取り組みと今後の方向性」について講演をいただきました。

全国生協全体の実践状況やパルシステム独自の取り組み、介護保険制度の改定経過や今後の動向などを紹介し、指導者クラスの視線をあわせることができました。

次は、2025年2月に開催された生協10の基本ケア講座(東日本エリア)の参加報告です。
技術講師として参加されたパルシステム東京 上町陽だまりだんらん 芝原施設長より技術指導のポイント等についてご報告をいただきました!

 
支持基底面と重心線の関係、ケアのやり方では根拠を伝える大切さ等を共有いただきました!
実際に参加者で下腿長やイス、テーブルの高さを測定したり、根拠を交えた技術指導の在り方について意見を交換しました!!


 

後半は、いよいよトップ認定者4名による2024年度の事例報告です♪

 

CASE1 「これからも自宅で音楽を聴いたり野球を見たりして暮らしたい。」
~パルシステム東京 江戸川陽だまり 塩野管理者~
90歳代 要介護3のご利用者の夢や希望に対し、「第3章トイレに座る」「第4章あたたかい食事をする」を実践した事例になります。
 
 
なんと、2009年から江戸川陽だまりをご利用されているそうです!!
日々の実践が90歳代のご利用者様の「状態の維持」という大きな成果につながっております♪


 

CASE2 「このまま可能な限り自宅で過ごしたい」
~パルシステム神奈川 ぬくもり藤が丘 太田管理者~
78歳 要介護2のご利用者様の夢や希望に対し、「第4章あたたかい食事をする」「第5章家庭浴に入る」「第7章町内におでかけをする」を実践した事例になります。
 
 

通院時の130mの移動に腰掛け休憩が3回必要な状況でしたが、へルパーの訪問時に「お尻上げ体操」を実践した結果、月を追うごとに歩行状態が安定し、「往診ではなく、自分でクリニックへ行きたい!」という意向を叶えることができました!
本人の現在の状態だけではなく、以前のくらしや今後の見立てをふまえ、訪問介護でどのようなケアを実践すべきか提案し、実践した素晴らしい事例です♪


 

CASE3 「今までは自分でなんでもやってきた。立ち上がりは一人でできる ようになりたい/足を鍛えたい/100 歳まで元気でいたい」
~パルシステム神奈川 福祉事業課 蕨副主任~
90歳代 要介護4のご利用者様の夢や希望に対し、ぬくもり相模大野駅前にて「第2章床に足をつけて座る」を実践した事例になります。
 
 

ほぼ寝たきりの状態でしたが、下腿長を測定からベッドの高さを調整するところから始め、自宅にある手をつけるテーブル今回はこたつを使用しております!)にておじぎ体操・お尻上げ体操を実践しました!
粘り強く、チーム一丸でご利用者様を支えた結果、お一人で起き上がりから端座位を取れるようになり、デイサービス利用時には短時間ですが立ち上がることもできるようになりました!サービス提供以外にもご自身で「自然な立ち上がり動作」を意識されたそうで、「正しい動作を習慣化すること」がいかに大切かを学ぶことができました!


 

CASE4 「夫との在宅生活をずっと続けていきたい/人と交流して楽しい 時間が過ごせればいい。もう入院はしたくない。」
~パルシステム東京 上町陽だまりだんらん 芝原施設長~
90歳代 要介護4のご利用者様の夢や希望に対し、「第3章トイレに座る」「第4章あたたかい食事をする」を実践した事例になります。
 
 

対象のご利用者様ですが、デイサービス利用開始時は座位保持が難しい状況でした。
そのため、デイサービスにておじぎ体操・お尻上げ体操の実践車いすからいすへの移乗を徹底した結果、自力で座位ならびに立位が保持できるようになった方です♪
今回は、「自宅でトイレまで手すりを使って自立歩行し、排泄することができるようになる」という目標を設定し、取り組みました!
お正月にご自宅で転倒されてしまい、痛みの影響で日常生活動作全般に介助が必要な状態となってしまいましたが、デイサービス利用時に生活リハビリを実践した結果、約一か月半をかけて、初回をやや上回るまで状態が改善しました!
改めて、正しい座位、正しい立ち上がり動作を習得することで、一時的に状態が不安定になっても適切なケアや生活リハビリにて改善ができることを実感しました!

 

以上、簡単ではございますが、4名の事例を共有させていただきました♪
今回の事例報告会は2回目の開催となりますが、トップ認定者の皆さまの努力をもって、様々な事例が積みあがったことを実感でき、セミトップ認定者の皆さまからも現場での実践に前向きな声が多く聞かれました♪

改めて、生協10の基本ケアを通じ、状態が改善したご利用者様とそれをささえた職員の皆さまに心より感謝申し上げます!この事例をパルシステムグループで共有し、ケアの浸透に向けて水平展開していきたいと思います!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました(≧▽≦)


江田和彦(パルシステム生活協同組合連合会 運営本部 総合福祉事業推進室)
大学で高齢者福祉を専攻し、特別養護老人ホームで介護職員、生活相談員、介護支援専門員として勤務後、パルシステム連合会に入協しました!
事業支援や研修の企画・運営、生協10の基本ケアトレーナーとして日々奮闘しております♪

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