9月12日(金)にパルシステム東京 上町陽だまりにて口腔ケア学習会を開催いたしました♪
口腔ケアは、単に口の中をきれいにするだけでなく、ご利用者様の全身の健康と生きる喜びを守るための重要なケアであることを理解すること、安全で効果的な技術を習得し、日々のサービスい実践することが目的です!!
※口腔ケアは全身の健康を守る土台
まず冒頭の講義で、口腔ケアの意義や目的、重要性を確認しました!

・口腔内を清潔に保つ(口腔内細菌を除去する)ことと、口腔周辺組織を刺激して機能を維持・向上させることにより、虫歯や歯周病だけでなく、誤嚥性肺炎などの疾患を予防する 。
・誤嚥性肺炎は高齢者の主要な死亡原因の一つであり、令和2年の統計では亡くなった方のなんと98%が65歳以上! 。適切な口腔ケアの実践は、この誤嚥性肺炎の予防に直結する 。
・歯周病は、心臓病のリスクを3倍に高めたり 、脳梗塞のリスクを2倍にしたり 、糖尿病や認知症の悪化にも関連するなど 、全身の健康に影響を及ぼす疾患 。
講義を通じて、口腔ケアが単なる虫歯・歯周病予防に留まらず、誤嚥性肺炎や全身疾患の予防、そして口腔機能(嚥下機能)の維持・改善につながる、極めて重要なケアであることを改めて確認しました 。
※安心・安全なケアのためのポイント
実技研修では、ご利用者に安心感を与え、介助者が負担なく行える安全なケアの手順を確認しました。
1. 準備とコミュニケーションで「安心できる環境づくり」
ケア開始前には、必ず体調の確認と、これから行うケアの内容を説明し、同意を得ることが不可欠です 。
また、介助者はご利用者の正面に座り、目線の高さを合わせることが基本です 。これにより、ご利用者に安心感が生まれ 、介助者も楽な姿勢でケアに集中できます 。

2. 「視野の確保」がプロの第一歩
効果的な口腔ケアには、まず口腔内の状態を正確に把握するための「視野の確保」が重要です。プロフェッショナルは左手の指を入れ視野を確認し、アマチュアはそのまま右手のブラシを入れる」という五島先生の教えのもと 、頬を横に開く技術を確認しました 。また、ペンライトやデンタルミラーを用いることで、歯の裏側までしっかりと観察できます♪

3. 効果的な「ブラッシング3段階法」と粘膜清掃
ブラッシングは、「食渣の除去」「細菌(プラーク)の除去」「仕上げ磨き/マッサージ」の3段階に分けて行うことで、より効果を発揮します 。
実際に利用者役と介助者役に分かれて、ブラッシングと粘膜清掃の基本的な技術を確認しました!!


・スポンジブラシやシートで粘膜を清掃する際は、汚れが奥にいかないように奥から手前に拭き取る
・舌の清掃は専用の舌ブラシで、過度な清掃は舌を傷つけるため数回程度のストロークに留める
・ケアの最後には口腔用ジェルで歯ぐき、頬の裏側、舌などをマッサージする。その際、ジェルが膜状になり誤嚥のリスクがあるため、残ったジェルはしっかりと拭き取る
これらのポイントや注意点等も意識しながら、和やかな雰囲気の中で演習を行いました\(^o^)/
この間の介護保険制度改正では、リハビリテーション、栄養、口腔の一体的な取り組みの重要性が強調され、口腔機能低下の早期発見と適切な管理がご利用者の自立支援・重度化予防に不可欠であることが示されております 。
口腔ケアによって口腔周囲を刺激することは、飲み込みや咳に必要な物質の分泌を促し、飲み込み機能の向上に繋がります 。
本研修で得た知識と技術を日々のケアに活かし、これからもご利用者の「食べる、話す、飲み込む」という生活の質(QOL)向上をサポートしていきたいと思います!!
~パルシステムでは、最期まで口から食べることをあきらめない支援を目指しています!!~
パルシステムグループでは、一緒に働く仲間を募集しております!!
さまざまな研修を企画し、スキルアップできる機会を提供しております♪
下記の採用ページをご覧いただき、自立支援介護の実践にお力をお貸しください♪
※パルシステム東京: 介護支援専門員 / 訪問介護スタッフ / グループホーム / デイサービス
江田和彦(パルシステム生活協同組合連合会 運営本部 総合福祉事業推進室)
大学で高齢者福祉を専攻し、特別養護老人ホームで介護職員、生活相談員、介護支援専門員として勤務後、パルシステム連合会に入協しました!
事業支援や研修の企画・運営、生協10の基本ケアトレーナーとして日々奮闘しております♪

